POINT06医院・クリニックのホームページの使いやすさ(ユーザビリティ)
具体的にどのようなことですか?
ユーザー(患者さん)がWEBサイトを見やすく・情報を取りやすく作成することです。
WEBサイトのユーザビリティとは
現在、医療機関のWEBサイトのアクセス数を確認すると、スマートフォンからの閲覧が約75%、パソコンからの閲覧が19%、タブレットからの閲覧が6%となっています。
つまりユーザーが見やすい・情報を取りやすいように作成するには、スマートフォンでWEBサイトを見た時の使いやすさが一番重要となります。
しかし、実際には、先生方がWEBサイトを作成する際にデザインなどを見ているのは、パソコン用のWEBサイトで判断している人が多いのではないでしょうか。WEBサイトを作成する業者も作成事例はパソコン用のページを見せて案内していることが多いです。そのため、業者選定はパソコン用のデザインがきれいかどうかで判断されているケースがあり注意が必要です。
スマートフォン用ページ作成で注意するポイント
最近ではほとんど見なくなりましたが、スマートフォンで見た際にパソコン用のページが表示され、文字が小さく、拡大して部分的にしか読めないというWEBサイトがたくさんありました。Googleもモバイルフレンドリーアップデートという検索順位変動を実施して、スマートフォン用のページが作成されていないWEBサイトの評価を下げたことがありました。
実は、スマートフォン用のWEBサイトを作成している医療機関でも、パソコン用とスマートフォン用でページ枚数が異なる(例:パソコンでは15ページ、スマートフォン8ぺージで、パソコン用のURLとは別のURLで作成されている)ような対応しかしていないWEBサイトもあります。
この作成方法でも問題はありませんが、別のURLで作成されている場合は、パソコンでGoogle検索した時にスマートフォン用のページが表示されたり、その逆にスマートフォンでGoogle検索した時にパソコン用のページが表示されてしまっていることがあります。
これではせっかく最適なキーワードの設定を行っても、ユーザーが情報をとりづらくなってしまいます。このような問題を解決するために、Googleはレスポンシブデザイン(パソコンもスマートフォンも同一URLで作成する)でWEBサイトを作成することを推奨しています。
スマートフォン用ページのユーザビリティとは
具体的には、(1)ページの表示速度、(2)操作のしやすさ、が重要となってきます。
(1)について、ページの表示速度は、作成するサイト画像の圧縮や埋め込み動画などが遅くなる原因の代表例です。直近では、GoogleMAPの埋め込みやSNSのタイムラインの埋め込みが表示速度を遅くしている原因となっていることがたくさんのサイトで確認できます。(WEBサイトの表示速度を測定するツールは、Googleで「PageSpeed Insights」と検索してくると誰でも利用でき、改善内容まで項目として記載されます)。
(2)について、操作する上でバナーが近すぎない(指で間違ったボタンを押さない)ように作成するなどがありますが、医療機関の場合は、【電話がすぐにかけられる】【予約バナーをすぐに押せる】【ページの上部へ戻るボタンがある】【どのページにいるか迷わない】【どのページにいても希望するページを見つけられる】事が重要となります。
図をご確認ください。スマートフォン用に作成されたページですが、画面の下部に電話番号、予約バナー、TOPへ戻るバナーが設定されており、どのページを見ていてもすぐにアクションを起こしやすく作成されています。
また、ページの上部にある5つのメニューボタンは、画面をスクロールしても追随するように作られているので、コンテンツが充実した長いページの閲覧途中でも、好きなページをメニューから選びWEBサイト内を自由に移動することができるように作られています。
その結果、WEBサイトのアクセス解析を見たときに、ページビュー(1人当たりが開くページ数)が増加したり、ページの滞在時間が増加することが確認できます。
▲ 図(参考)Googleの検索結果(説明用に改編)
これまで、第5回までに記載してきた検索エンジンに評価されるための最終項目としてユーザビリティが重要な項目になってくることを理解いただけると思います。
WEBサイトから反響を上げるためには、コンテンツの充実、検索エンジンの対策、その情報をユーザーに閲覧しやすくすること全てが重要で、その効果測定はアクセス解析で数値として分析することができるようになっています。
これまで1回目~6回にわたって記載していることをつなげて再確認してください。次回は、医院WEBサイトプロデュース講座最後の掲載になりますので、業者選定のポイントについてまとめます。